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建設業の省力化投資補助金(一般型)活用法 人手不足を「設備」で乗り越える
2026.11.08

建設業の人手不足は、もはや一時的な問題ではありません。職人の高齢化に加え、2024年4月からは時間外労働の上限規制も適用され、「人を増やして工期に間に合わせる」というやり方は年々難しくなっています。こうした中で活用を検討したいのが、中小企業省力化投資補助金の「一般型」です。次の第9回は12月上旬に受付開始、12月下旬に締切の予定です。

■一般型とはどんな補助金か

省力化投資補助金には「カタログ注文型」と「一般型」の2種類があります。カタログ注文型は、あらかじめ登録された製品の中から選んで導入するものです。これに対して一般型は、外部のシステムインテグレータなどと連携し、自社の業務プロセスに合わせたオーダーメイドの設備・システムを導入する取り組みが対象です。汎用の設備やシステムを、自社の現場に合わせて組み合わせて導入する場合も対象になります。

補助上限額は従業員数に応じて750万円~8,000万円で、大幅な賃上げを行う場合は1,000万円~1億円に引き上げられます。補助率は中小企業が2分の1、小規模事業者等が3分の2です。新製品や新市場への進出は必要なく、既存事業の延長として申請できます。

建設業は現場ごとに条件が異なり、既製品をそのまま入れるだけでは効果が出にくい業種です。自社の工程に合わせて設備を組み立てられる一般型は、建設業と相性の良い補助金だといえます。

■建設業ではどんな活用が考えられるか

たとえば、次のような取り組みが考えられます。
・加工場の自動化:鉄筋の切断・曲げ加工や木材のプレカット、鉄骨の溶接などを自動化し、職人が現場作業に集中できるようにする
・測量・施工管理のデジタル化:ドローンや3Dスキャナで取得したデータを、自社の施工管理や出来形管理に合わせたシステムで処理し、測量や書類作成の時間を減らす
・積算・工程管理のシステム化:見積から工程表、原価管理までを一つのシステムでつなぎ、事務作業や二重入力をなくす

これまでの採択では、単一の設備よりも、複数の要素を組み合わせて工程全体のボトルネックを解消する計画のほうが評価される傾向があります。たとえば加工場の自動化と工程管理システムをつなぐ、といった組み立て方です。

■採択される計画の3つの視点

採択率はこれまで6割を超えて推移しており、直近の第6回は63.9%でした。ただし「採択されやすい制度だから安心」ではありません。建設業の場合、次の3点を意識して計画を作ることが大切です。

第一に、省力化の具体化です。「職人2人で月160時間かかっていた鉄筋加工を、自動加工機の導入で月40時間に減らす」というように、どの工程の、何時間を減らすのかを数字で示します。

第二に、会社全体の生産性向上につながるストーリーです。浮いた時間を現場の施工や若手の育成に回す、ベテランの技術をデータとして残す、職人の多能工化を進めるなど、建設業が抱える技術承継の課題と結びつけると、計画に説得力が生まれます。

第三に、数値化と見える化です。生産性の向上率、作業時間の削減効果、投資回収の見通しを、グラフや表で審査員に伝わるように示します。

■申請前に押さえておきたい要件

一般型には、労働生産性を年平均4%以上、1人当たり給与支給総額を年平均3.5%以上向上させる計画であることなどの基本要件があります。給与の要件は計画を立てるだけでなく、実際に達成する必要があり、未達の場合は補助金の返還を求められることもあります。最近の公募では、申請時点ですでに賃上げに取り組んでいるかどうかも評価されるようになっています。賃上げと省力化を、一体の経営計画として描くことが求められていると思います。

■建設業ならではの注意点

現場から現場へ移動して使う設備は、どこで、どのように使い、効果をどう測るのかを、ほかの業種以上に丁寧に説明する必要があります。また、トラックなどの車両は対象になりません。汎用的な建設機械単体も対象外と考えられます。対象経費は公募要領で必ず確認してください。

また、第9回は受付期間が3週間ほどと短い見込みです。電子申請に必要なGビズIDプライムの取得や、設備メーカー・システム会社からの見積の取り寄せには時間がかかるため、早めに準備を始めることをおすすめします。

■採択の後こそ本番

補助金は採択されれば終わりではありません。交付申請、設備の発注と支払い、実績報告を経て、ようやく補助金が入金されます。その後も数年間、事業化状況の報告が続きます。工事で忙しい建設業の経営者にとって、この事務負担は決して小さくありません。

当事務所では、着手金なしの完全成功報酬で、計画づくりから採択後の実績報告まで一貫してお手伝いしています。申請書類の作成は齊藤中小企業診断士・行政書士事務所(行政書士 齊藤肇)が担当します。行政書士として申請書類の作成にも対応しています。省力化投資をお考えの建設業の方は、お気軽にご相談ください。

なお、制度の全体像は「中小企業省力化投資補助金(一般型)の概要と申請のポイント―第6回採択発表を踏まえ」をご覧ください。
https://mbp-japan.com/kanagawa/makeitwork01/column/5234287/

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