https://www.pref.kanagawa.jp/documents/3847/08_reiwa8nendosanrouhuzoku.pdfその中で「中小企業生産性向上促進事業費補助金」が引き続き計上されました。令和7年度に実施された同補助金を踏まえると、令和8年度も県内中小企業の生産性向上を後押しする重要施策として継続されることが予定されているといえます。
詳細な要件は4月以降に公開が見込まれる公募要領を待つことになりますが、本補助金は、物価高騰や人手不足、賃上げ対応など厳しい経営環境に直面する中小企業が、設備投資や業務効率化に取り組むことを支援する制度です。令和8年度当初予算案では約45億円規模が計上されており、県として生産性向上支援を引き続き重点分野と位置付けていることがうかがえます。
1.一般枠(令和7年度と大きな変更はない見込み)
一般枠については、予算案の内容から見る限り、令和7年度と大きな差はない制度設計となることが予想されます。令和7年度の例では、補助率は中小企業が1/2以内、小規模事業者が2/3以内、補助上限は500万円(下限25万円)とされ、機械装置導入やITシステム整備など幅広い設備投資が対象となっていました。
令和8年度も同様に、設備導入による省力化・効率化、付加価値額向上、賃上げ原資確保につながる取組が支援対象となることが想定されます。基本的な枠組みは踏襲される可能性が高いと考えられます。新しい商品やサービス開発は要件とならないと予想され、取り組みやすいと思います。
2.グループ化支援枠(新設)
令和8年度の大きな特徴として、新たに「グループ化支援枠」が設けられています。予算案からは、複数企業の連携や統合後の設備投資等を支援する趣旨であることが読み取れます。M&Aなどによりグループ化を行なったうえでの設備投資が対象になる可能性も想定できます。
補助上限は大きく、4,000万円程度(下限500万円程度)とされており、より大型の投資案件を想定しています。企業間連携によるスケールメリットの創出や、共同事業による高付加価値化を後押しする枠組みになることが期待されます。
3.創業者成長支援枠(新設)
もう一つの新設枠が「創業者成長支援枠」です。創業期の事業者を対象とし、補助率2/3、上限300万円程度とされています。
創業間もない企業は設備投資資金の確保が課題となることが多いため、本枠は成長初期段階での生産性向上投資を支援する制度になることが見込まれます。将来的な県内産業の担い手育成という観点から設けられた施策であると考えられます。これまで創業時に使える補助金としては国の小規模持続化補助金創業型が知られていましたが、上限が200万円ですのでこれを超える投資規模に対応できる可能性があります。
4.今後の留意点
現時点では当初予算案段階であり、具体的な対象経費、申請要件、数値目標、スケジュール等は公募要領の公表を待つことになります。ただし、令和7年度の制度設計(例:https://mbp-japan.com/kanagawa/makeitwork01/column/5189382/)を参考にできると思います。
令和8年度は、一般枠の継続に加え、「グループ化支援」「創業者成長支援」という新たな視点が加わる点が特徴です。今後の公募要領を確認しつつ、自社の成長戦略にどの枠が適合するかを見極めることが重要となります。